あなたの与えているキャットフードは「安全な」キャットフードですか?
「安全だと思う…(汗)」というあなた。にゃんこにとって何が必要で安全なのか。猫とはどんな動物なのか、キャットフードの原材料ってどんなもの?という視点から「安全」なキャットフードを選んでいきましょう!
猫は完全な肉食動物と理解する
猫は完全な肉食動物です。一方私たち人間はご存じの通り雑食動物。
なので生物学的に「別の性質の生き物」とちゃんと認識して扱ってあげるのが大事。
ついつい生活を一緒にしていると、「家族」の扱いになって…
「毎日同じごはんじゃ味気ないんじゃない?」とか
「ちょっとお刺身一切れおすそ分け」とか
よかれと思ってやっていたことが、結果的には悪い習慣や病気を引き起こしていた!なんてことも実際にあるんですよ~。
肉食動物とそれ以外の動物は食べたものを消化し、代謝していく仕組みが違うから必然的に必要な栄養素や量に違いが出てくるんですね。
残り物のごはんにお味噌汁をかけた「ねこまんま」からは、人間は栄養が取れるけれど、にゃんこにとっては必要な栄養は取れない(どころか、消化不良・塩分過多( ゚Д゚))ということなんです。
一昔前は、「ねこまんま」+外出自由なスタイル。にゃんこは生まれつき「必要な栄養素をバランスよく摂取する」能力に長けているそうで、散歩中にねずみを食べてバランスを取っていた…という説も。ふーん、なるほど。
一方現代は「完全室内飼い」が常識になりつつありますね。
となると、にゃんこが口にできるものは家の中のもの。にゃんこの健康は飼い主さんのフード選びにかかってる!といっても過言ではないんです!
猫に必要な栄養素
「5大栄養素」って言葉「どこかで聞いたことある~」っていうレベルだった私。体を作ったり、活動する為に必要な栄養素+水が6大栄養素と呼ばれるものでした。
具体的には…
タンパク質/炭水化物/脂質/ミネラル/ビタミン+水。
「動物には必要な栄養素」ってことで間違いじゃないんだけど、それぞれの動物によって必要量とか成分が違うんです。
動物性タンパク質
さてさて、ここからにゃんこに必要な栄養素は何か、一気にいきますよ~!
何はともあれ「動物性タンパク質」が必要。
タンパク質は体のいたるところで使われるし、タンパク質内のアミノ酸からグルコース(糖の一種)を作って、エネルギーにします。だからタンパク質、しかも「動物性」タンパク質が大量に必要です。
次はオシッコを作るときに必要な「アルギニン」。「アルギニン」が含まれないキャットフードを1回与えただけで、アンモニア中毒になって嘔吐・麻痺・呼吸困難…ということになってしまうそう。
炭水化物
ほとんどの動物が炭水化物から合成される糖がエネルギー源なんだけど、にゃんこはタンパク質と脂質からエネルギー源をゲットしているので、炭水化物は「必須の」栄養素ではありません。ここ、注目すべき点ですよ!
脂質
おなかに赤ちゃんがいるママ猫や、成長中の子猫は「アラキドン酸」・「DHA」が必要。
ビタミン
「ビタミンA」・「ビタミンD」・「ナイアシン」など、体内で生成できないけど必要なもの。食べ物から採らないといけません。
ミネラル
必須ミネラル(約100種類のミネラルの中で生命維持に欠かせないミネラルのこと)が必要。
(以上、「動物栄養科学・松井 徹」を参考にさせていただきました。)
ここまで大丈夫でしょうか?
猫に不要なものが含まれていないか?
にゃんこに必要な栄養素についてはざっくり理解できました。ここで、今までわが家で与えていたカルカンの成分表を見てみます。
心構えはしていたけれど、衝撃の事実が!!
穀類(とうもろこし、小麦等)、肉類(チキン、チキンエキス等)、植物性タンパク、大豆、油脂類(パーム油、大豆油等)、魚介類(フィッシュエキス、まぐろ、かつおぶし等)、野菜類(ほうれん草、にんじん等)、ビタミン類(A、B1、B2、B5、B6、B12、E、コリン、ナイアシン、葉酸)、ミネラル類(亜鉛、カリウム、カルシウム、クロライド、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、リン)、アミノ酸(タウリン、メチオニン)、保存料(ソルビン酸K)、着色料(赤102、青2、黄4、黄5)、酸化防止剤(クエン酸、BHA、BHT)、pH調整剤
成分表は含まれている材料の多いものから表記される、という決まりになっています。
一番初めに書かれているのは…
- 穀類(とうもろこし、小麦等)!さっき、「炭水化物は必ずしも必要なものではない」って勉強しました。それが一番多く入っているなんて…。一説には、商品単価を安くするための「かさ増し」とも言われています( ゚Д゚)
- 植物性タンパク:猫にとって大事なタンパク質ですが、必要なのは「動物性」でした。「植物性」ではありません。
- 肉類(チキン、チキンエキス等):「類」や「等」となっています。結局のところ何が使われているのか、はっきりしません。
- 保存料(ソルビン酸K):かまぼこ・ハム・ソーセージなど多くの食品に使用されている保存料。細菌やカビの繁殖をおさえる力がある。ソルビン酸Kは細胞の遺伝子を突然変異させたり、染色体異常を引き起こすことが分かっています。その他の食品添加物との組み合わせにより、強力な発がん性物質を生成する、とされています…。
- 着色料(赤102、青2、黄4、黄5):全てタール(石油由来)系色素。北欧では使用禁止になっているもの。発がん性・アレルギー問題の疑いがもたれています。そもそも猫は匂いで「食べたい!」となる動物。色は必要ないんです。
- 酸化防止剤(クエン酸、BHA、BHT):BHA・BHTに発がん性の疑いがもたれている。
- pH調整剤:pH調整剤だから危険、というわけではないが複数の添加物をまとめて「pH調整剤」と表記できてしまう。実際にはどのようなものが使われているのかがわからないところが不安。
といった具合に、猫にとって不要なものが多く入っていることが分かりました。
安全なキャットフードの目安
- にゃんこに必要な栄養素が含まれている
- 動物性タンパク質が多い
- 必ずしも必要でない炭水化物量が少ない
- 化学的な調味料、着色料、保存料を使用していない
- 使用されている原材料が良質である
にゃんこに必要で安全なキャットフードを選ぶには、以上5つの項目を目安にするといいということになります!
おすすめの安全なキャットフード
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル、ビタミン(ビタミンA 25,000IU/kg、ビタミンD 1,730IU/kg、ビタミンE 320IU/kg)、アルファルファ、クランベリー、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
これは、わが家が切り替えた『カナガンキャットフード』の成分表です。
動物性タンパク質が多く、アレルギーの原因になりやすい穀物無添加、低炭水化物、人工添加物不使用!カルカンとカナガンではキャットフードの値段がかなり違いますが、その分の安心感もかなり違うことが判明。
体重3キロ台の平均給餌量40g/日で計算すると、1日あたり約94円。早く切り替えてあげればよかったと思っています。