ずっと悩んでいたキャットフードを、いわゆる「プレミアムキャットフード」と呼ばれる『カナガンキャットフード』に切り替えました。
にゃんこに多いキャットフードの切り替えによる軟便・下痢…。スムーズに切り替えるためのコツを具体的にまとめました。是非参考になさってくださいね。
キャットフードの切り替え方
猫ちゃんのフードを今まで食べていたものと違う種類のものに変える時のポイントは、1回で旧→新と変えてしまうのではなく、じわじわと新しいフードを混ぜていくということです。
わが家で以前フードの切り替えをした時、少しずつ切り替えたつもりでしたが、一時的に軟便になってしまいました。
当時の方法を振り返ってみると…
- 切り替え方が雑だった(g単位でしっかり計測していなかった)
- 切り替え日数が足りなかった(3~4日で変えてしまった)
これが、軟便を引き起こしてしまった原因だと思います。
そもそもなぜ猫のフード切り替えに、少量ずつ期間をかけて変えることが必要なのでしょうか。
なぜ、キャットフードの切り替えで軟便になるのか?
食べ物から体に必要な栄養素を吸収するには、「消化」という工程が必要になります。
「消化」は、「水」と「消化酵素」の力で執り行われています。「消化酵素」は食べ物に含まれる成分に適した量が分泌されてはじめて、十分に消化されるという仕組み。つまり、食べ物が変われば構成されている成分も違うので、必要な消化酵素の量も変わるというわけ。
「(ドライ)キャットフード」という点では同じですが、異なる原材料で作られているものなので、新しいフードを消化するのに必要な「消化酵素の分泌量」が適量化するまで、ある程度の期間が必要ということなんです。
動物の腸の中にはさまざまな種類の細菌が共存しており、草叢(むら)のようにグループをなしていることから腸内細菌叢(腸内フローラ)と呼ばれています。突然フードを変えたりすると、フードによってたん白質、脂肪、食物繊維の量などの栄養設計が異なるので、その腸内細菌叢が新しいフードに順応するまでに時間がかかります。お腹のデリケートな愛猫は、稀に下痢などの体調不良を引き起こす可能性があるので注意してください。
いつも食べているフードを変えるときに重要なのは、腸内細菌叢のバランスを保ち、消化管内の酵素の分泌などに負担をかけることなくスムーズに新しいフードに切り替えることです。最初はこれまでのフードに新しいフードを混ぜて与え、1週間から10日ほどかけて、徐々に新しいフードの割合を増やしていきます。アレルギーや食物不耐性など、愛猫の体質によりどうしても新しいフードが合わない場合は切り替えを中止し、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
ネスレ
新しいフードに切り替えるまでの移行期間は平均で1週間~2週間と言われています。この期間をしっかり置いてなお軟便・下痢の状態が続くのであれば、
- もともとおなかが弱い
- 新しいフードの原材料に対してアレルギーを持っている
この2点が疑われるので、受診をおすすめします。
猫が食べたものが消化され、便になって排出されるまでは1日後~2日後ぐらいです。便の様子から腸内環境の様子をチェックしていきましょう。
切り替え時のポイント
新旧フードの割合
今回は10日間かけてカナガンキャットフードに切り替えることにしました。なので、初日はカナガン1:旧フード9という割合です。
普段のごはんのあげ方は…
- 朝・夜の2回
- ごはん時間を、アラームでセットしてある音楽で猫にお知らせ
- 計量し、2つの器に分けてあげる
(関連記事/ドライフードを食べている猫ちゃんに。今よりもっと水分を摂ってもらうとっても簡単な方法。)
といった感じです。ごはんをあげると、あっという間に食べ終わるタイプ。1割カナガンを混ぜましたが、全くいつもとかわりなくムハムハと食べ切りました!
通常、にゃんこにごはんをあげるとき計測してから器に出しています。
今現在あげているキャットフードのg数は変えずに、割合だけ変えて新しいフードを徐々に増やしていきます。
【例えばわが家では1回につき18gなので、5日目には新フード9g+旧フード9g=18gとなります。】
新しいキャットフードとは100gあたりのカロリー数が違うでしょうから、カロリー数からみれば摂取量の変化はありますが、そこまでは気にせず移行します。
100%新しいフードに切り替え終わった後、猫の状態を見つつ、適正なg数を割り出していけばいいです。(理想体重を保持できるように)
ウンチの状態を確認
キャットフードの切り替え前はほぼ、1日1回の排便リズムでしたが切り替え当日は排便なし。その後、2日に1回というリズムに変わりました。うんちの状態はいたって健康!
にゃんこの健康なうんちの固さは…
よく、「うちの子ウンチが硬すぎて便秘気味かしら・・・」と心配される方がいらっしゃいますが、それぐらいがワンちゃん・猫ちゃんの健康な便なのです。
コロコロしていて、ティッシュで軽くつかんでも形がかわらないくらいがベストです。
逆に、ウンチを取ったあとペットシーツや地面に付くようですと、少し軟らかすぎます。おうちで実践!健康診断 第2回「便の様子」 獣医師 三宅 Anicli24
色は…
黒っぽいものはよく消化した良いウンチです。
食事によってウンチの色が変わることがよくあります。
着色料を使ったごはんを食べている子はオレンジ色っぽいウンチや赤茶色のウンチをします。おうちで実践!健康診断 第2回「便の様子」 獣医師 三宅 Anicli24
この状態を目安に、にゃんこの健康具合を確認してあげたいですね。
食欲も変わらず、うんちの状態も変わらず。新しいフードへの切り替え成功しました!
カナガンキャットフードを食べたあとの様子
フードの原材料にアレルギーがあった場合うんちを始め、にゃんこに何かしら変化が表れるはず。フード切り替え時には、いつも以上に注意して様子を見てあげることが必要です。
とある、フード切り替え中の1日。
朝ごはんを食べ終わって毛づくろい、まったりしたら寝るのがいつものパターン。今日も変わらず、毛づくろい後ベッドにIN。
新入りのベッドがお気に入り。すっぽりまるまってしばらく寝ました。
梅雨突入のこの時期、少し厚くなってきたみたいでベッドからドサッと出てきて涼む。机の脚にもたれかかって休憩。
なんか静かだなぁ~と思っていたら。家具の隙間をじっと見つめていました。暖かくなって虫でもいるのか、何かの音がにゃんこには聞こえているのか…。
結局何も現れず。でもまだ気になる…。
比較的まったりしている午前中はお手入れの絶好のチャンス。ブラッシングしました。数回ブラッシングしただけで、こんな量のアンダーコートが取れます。まだまだ換毛期真っ只中のよう。
再び、ベッドでネムル。午後2時くらいまではすやすや。全くいつもと変わらない様子でした。
まとめ
新しいキャットフードに切り替えるには、
- 今まであげていたフードの量を10として、しっかりg単位で計量しながら1割ずつ増やしていく(10日間で切り替える場合)
- 軟便・下痢が発生した場合は、新しいフードの原材料にアレルギーがあるかもしれないので注意
- 切り替えには1週間から2週間かけて
うんちの状態が一番わかりやすいですが、その他のにゃんこの様子・行動にいつもと変化がないか確認してあげるようにしましょう。